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時計の中にもうひとつの地球を見る

“人は芸術品になるか、さもなくば、芸術品を着なければならない”―― これは19世紀に活躍した作家オスカー・ワイルドの言葉である。『幸福な王子』『ドリアン・グレイの肖像』などの名作を書いただけでなく、ダンディとも知られ、ファッションに関する名言も多数残した。また紳士の服が黒一色の時代に、鮮やかなベルベットの上着、膝丈のトラウザーズという耽美的な衣装で周囲の度肝を抜いた人物でもある。そんな耽美主義者の心を揺さぶるような時計が、名門ジャガー・ルクルトの「デュオメトル・スフェロトゥールビヨン・ムーン」だ。


2015年に発表されたモデルで、同社は天文学に関する知識と発明の才でこの時計を設計した。重力の影響やムーンフェイズの誤差などを精査し、独自の解決策を探し当て、時計の精度を高めた。一般的なムーンフェイズの場合には2年半に1日の誤差が生じるというが、このモデルは適切にムーンフェイズが調整されていれば、3887年間に渡ってその精度が維持される。


地球の地軸に近い約20°の傾きを持たせたスフェロトゥールビヨンは、まさに芸術品だ。悠久の時を刻むだけでなく、芸術品としての価値を持った時計、耽美主義者のワイルドもきっと身に着けたかったことだろう。



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